本の扉

audiobook.jpで聴いた本。26冊目。当たり前のことが淡々と書いてあるが、だからこそ心に染みる。【人生心得帖】松下幸之助著

本著は、松下幸之助氏が90才にしてその人生訓をまとめたというものです。28項目にまとめら得ておりそれぞれ非常に簡単にまとめられているので一日一項目ずつずっと読み返すということもよいかもしれません。というのは、今となってはそれって当たり前だよね。それが良いのはわかっているけれどということが書いてあるからです。わかっていても出来ないのが人間、それを日々の積み重ねで心に刻みつけていくことで人生が「楽に」なるかもしれません。

【audiobook.jp】 人生心得帖 著者 松下幸之助

内容としてはイマドキ当然といわれそうなこと

以前聞いた「商売心得帖」でもそうだったのですが、イマドキ当たり前だろうということが書いてある本です。

audiobook.jpで聴いた本。6冊目。これが1973年出版?少し古くなっているところもあるがむしろ今強く言われている要素が多いのでは。【商売心得帖】 松下幸之助著

本著の初版は昭和59年。40年前の本です。

この時代は根性論の時代でそれぞれが同じように仕事でもプライベートでもがんばっていけという考え方が残っていた時代だったかもとも思うのですが、それぞれの人の個性は異なり、世界に一人しかいないのだから、その天分を活かすことを考えた方が良いなど本当にイマドキの考え方ではないでしょうか。

感謝をわすれないこと。これは商売心得帖にもありましたが、感謝をわすれず相手にとってよいことをしていこうという考え方もそうです。これも最近しきりに言われることでは無いでしょうか。ひいらぎやも感謝をすると感謝が返ってきて結局自分が幸せになると思っています。ありがとうといおうと妄信的に宗教のように言う人もいますが、そうではなくて、相手の反応が柔らかくなり、その結果自分に良いことがおきるというのは論理的にも説明できます。

一日に「ありがとう」と100回言う。すべてに対してとりあえず「ありがとう」と言おうと思うと、物事のいいところが見えてくる。

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ありがとう

基本的には「自然体」を大事にするということ

最近は「親ガチャ」という言葉があります。自分が生まれてきた人生は最初に生まれた家庭に依存してしまうということです。とはいえ、そんなことを言ってもリセマラ(最初のボーナスガチャで良いアイテムを引くまでやり直すというゲームでの方法)が出来るわけもありません。そういった中で今の自分を直視し、どうしたらいいのかを考えていくというしかありません。

本著で言われているのは、まずは自然体として自分の長所と短所、そして置かれた場を認識し、それを活かしていくということではないでしょうか。

まさに「長所も短所も」という項目がありますが、長所と短所はその見方によって変わっており、だからこそ出来る事は自分がやり、出来ないことは人に任せるというようなことが書かれています。それぞれが助け合うことで、不利を不利でなくすということになるでしょう。

松下幸之助氏も体が弱く、だからこそ社長として大きな判断は行うものの、細かいところはすべて部下にお願いしたというエピソードもあります。この場合は体が弱いということが最終的にメリットになったということになります。

また時代の流れについても同じようなことが書かれています。きっと氏があのタイミングで生まれなかったら、街の小さな電気屋さんをあそこまで大きく育てることはできなかったでしょう。もちろんそうだとしても別の業種で成功したのかも知れませんがそれはまた別の話。

身の回りのことをどう活かして行きやすいようにしていくか、それにはまず自分自身、そして周囲のことを客観的にみた上で、自分が楽に生きていける自然体でいられる場をつくっていくことが大事なのではないでしょうか。

【audiobook.jp】 人生心得帖 著者 松下幸之助
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