本著は人と接する際に相手がどのように感じているかを、表情などから読み取る方法や、日々の口癖から相手の基本的な性格を把握する方法を示しています。「眠れなくなるほど」ということはないですが、仕事をする上で人と接せざるをおえない我々の基本教養として身につけておくと良いかもしれません。
【audiobook.jp】 ヤバい心理学 著者 神岡真司 |
人の心は表情に表れる
これは当たり前なのですが、人の心は表情に表れます。不安そうな顔、幸せそうな顔、それぞれありますよね。さて、じゃぁそれがそもそもどのような部分からそう感じ取っているかを説明できるでしょうか。ひいらぎやはできません。
本著でまず紹介されるのは、話しているときの視線の方向です。何か想像をしている際にはなんとなく上を見るイメージがありませんか?話している人が自分の右上を見ているときは視覚的に想像を行っているとき、そして逆に左上を見ているときは同じ視覚的な内容でも記憶をたどっているときだと言います。
右脳が創造的なこと左脳が論理的な役割を司るとしてその方向に合っている感じですね。
これが上の方ではなくて真横になるとまた変わってきます。視覚が聴覚になるというのです。想像と記憶は同じ方向です、そして、下は全く違います。右下は触覚、嗅覚、味覚のこと、左下は真横と同じ聴覚ですが本人の中で内的な会話をしているというのです。
リーダーとチームの構成についても
本著ではリーダーのタイプとチームの構成パターンについても述べられています。
リーダーのタイプとしていくつかのパターンについてまとめられているほか、それが上司だったときにどのような性質を持つリーダーかという分析もなされています。
そしてチームの構成パターンについては、ハロルド・J・リービットが唱えた5つのコミュニケーションパターンの紹介をしています。ここでは5人のチームの場合を考え、コミュニケーションの仕方として、横一列に並ぶチェーン型(人はとなりの人としかお話ししない)、ホイール形(リーダーを中心にしてチームメンバはリーダーとしかお話ししない)、サークル型(チェーン型の両端をつなげた形)、Y字型(リーダーを外して4人がYの字につながる形)があるとしています。
それぞれ、仕事の効率も変わりますし、チームメンバーの仕事についての満足度も異なるのですが、それが一致することがないということです。
生産効率が高いコミュニケーションパターンはホイール形で、一番低いのが円形であるのですが、チームメンバーの満足度は逆だと言います。このあたりをどう使い分けていくのかはチームビルディングで重要かも知れません。
実際に活用していくために
タイトルにも書きましたが、本著を読んでやはりすこしこういう「技」をつかって物事をすすめないといけないのかもしれないなと感じました。
本著では、何かをお願いする時には、少しお願いのハードルをあげておいて、そこよりも低いお願いで満足すると見せかける方法や、まずは一番簡単なことから相手にのんでもらうことで少しずつ大きなお願いをしていくというような策略が紹介されています。
ひいらぎやは、もちろんお仕事の上で社内の別の担当や場合によっては外部の方とお話しすることがありますが、こういったことは全く意識していませんでした。
いい年なので部下もいますが、このような事を考えてチームビルディングをしていたかといわれると、全く自身がありません。
心理学の相手は人になるので当然物理や化学そしてコンピュータと違って同じ入力に対して同じ出力が得られるわけではありません。そこが難しいところですが、少し気にしながら自分(と自分の周り全体が)が仕事がしやすい環境をつくりを目指せないかと思ったのでした。
【audiobook.jp】 ヤバい心理学 著者 神岡真司 |