マーフィーの法則とマーフィーの成功法則。違うって知りませんでした。今回聞いた「マーフィー」は後者の方。前者の方が耳慣れているのですが、こちらはこのジョセフ・マーフィー氏の成功法則のパロディとして作られたものだそうです(wikipediaより)。成功法則はキリスト教の考え方が元になっているようですが、「潜在意識」(無意識とはかき分けられています)をうまく使うことで人生が幸せになるといういわゆる宗教の本です。繰り返しになりますが、今回はこちらについてのお話しです。この本は基本的には宗教論です。ただ、その理由の部分はともかく、こうしたら幸せになれるといっている「こうしたら」という部分は現代にもつながるやり方です。
【audiobook.jp】 マーフィー 眠りながら奇跡を起こす 著者 ジョセフ・マーフィー、ジョセフ・マーフィー・インスティテュート/編、井上裕之/訳 |
潜在意識に訴えかけることですべてが良くなる
本書では、人は自身の中に潜在意識をもっており、そこにいい言葉や考え方をインプットしていくとすべてが良くなると説いています。すべてはひいらぎやの言い過ぎかもしれませんが、体も良くなるし、周りも良くなるし、そして仕事もうまくいく。潜在意識はエネルギーでありそれをどう引き出すかが大事だということです。我々がいまここにいることも奇跡。それを成し遂げた我々なら何でも出来るでしょうと。
うん。これは宗教です。(新興宗教ではない)宗教は基本的には人民をコントロールするために作られたものだとひいらぎやは理解しています。ほら、死んだ後にいいところに行きたいのならみんなで仲良くしようね。こういうルールに則っていったら神は助けてくれるよ。というのをみんながまもれば集団としてうまく制御されるのです。このために作られたのが宗教です。
人々の諍いをなくし、これは不可能ではない思わせ、笑顔で労働させる。このためですね。極論なのでお気に障った方は大変申し訳ないです。
とはいえ、この真理は今でも言われていること
さて、この潜在意識という謎のエネルギーを別の言葉で言い換えることがきっとできるのです。何と呼ぶかはちょっと置いておいて…
- 笑顔でいることで脳内の物質が活性化して健康につながる。
- 笑顔でいればその人に接する人たちも敵対心がなくなり他人との関係が良くなる。
- あることが出来ると思うとそれをどう実現できるかに考えが常に及ぶようになりその解決策が見つかる
- あることが出来ると思うことで、本質的な問題が明らかになり解決策を持っていそうな人にピンポイントで質問が出来る
さらにこの本では、自分がどうありたいかを明確に想像し、それを口に出すことが大事と言っています。これは、なりたい自分を具体化し、それに対してどのような道筋をつけるのかを明らかにすることで最短の経路を見つけることを導いていますし、さらにお金も何をするために必要なのかを明確にすることで入ってくるといっています。何もしないで入ってくるかといわれるとそうではなくて、前に言われていたこととセットでやることが説かれており、結局何をしたいという意思を明確に持って努力していれば見てくれている人は見てくれているよということです。
どれも、最近よく言われることであり、今になって「潜在意識」が具体化された結果かもしれません。エネルギーでありとかいってしまうと、とっても胡散臭いのですが、こうして考えてみるとなかなか理解できるものです。
そう考えながら読んでいると、人をコントロールするための方法論でもそれがまるっきり間違っていたら誰も付いてきません。古い考え方を今の考え方でひもといてみると面白いのかもしれませんね。
結局変えることができるのは自分だけなので、自分の変えられるなかで動きましょうということでしかないです。他人を何の理由なしに笑顔にさせることはできないですし、他人の考え方を変えさせるのも無理です。自分がちゃんと変わるとその影響で変わるかもしれないですが、やはり自分が変わることが必ず最初なのです。
ただ、気になったのは、一神教のキリスト教で、潜在意識が神なのですといっていたところです。ちょっと不思議だなと感じました。あれ、あとタイトルの「眠りながら」というのは何だったんだろう…。