本著はAV男優である一徹氏が男性が憧れるセックスと女性が本当に望むセックスの違いについて解説しています。氏は男性向けのAVはもちろん女性向けのAVにも出演されているとのことで、それぞれの視聴者からのフィードバックをもとに、それぞれの求める物のもの違いを考察しています。男性は瞬間的な快楽をもとめ、女性は継続的な安心・つながりを求めるというところにまとめられるのだと想います。
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【audiobook.jp】 セックスのほんとう 著者 一徹
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当初作られた男性向けAVは「商業向け」
もともとAVという製品は男性に向けて作られた物だったとおもいます。ですので、古いAVは当然男性が喜ぶように作られているし、女性がきもちいいと想っているということを端的に表すための方法が研究されてきたとのこと。
「潮吹き」や「顔射」というのも女性が感じているという事をわかりやすく表現し「男性が」満足するための演出として開発されたといいます。そしてこれらは本当に女性が気持ちいいのかというとそれとこれとは話が別の模様。それ以外にもいろんな表現が男性に商品を買ってもらうための演出でしかないということです。
そして、著者が注意してほしいといっているのは、このような商業的な演出があたかも普通の女性がそれを求めていると勘違いして、そのように振る舞うことです。
男性も女性もセックスを習うという機会はほとんどありません。それぞれ正しいやりかたなんて知らないのです。そこで一般的なAVをみてそのやり方を単純にマネしてしまうとお互いに不幸せになるかもしれないということです。
女性向けAVでは演出がぜんぜん違う
そして氏は女性向けのAVというものに出演しているそうです。ひいらぎやも存在はするんだろうなと思ってはいましたが、いまだにみたことはありません。その演出は普通の男性向けAVとは全く違うものだそうです。
その違いは以下のように紹介されています。
- 行為中に手をつなぐ
- コンドームをつけるカットを入れる
- 前戯が長い
などなどです。それぞれ男性向けのAVでは好まれないことだとのこと。すべて女性の心身を考えてのことですね。AVを見ている方からもそれが良かったというコメントがあるそう。これ以外にも話を聞いてうなずく、行為の後のいちゃいちゃが描かれるといったところも違うところだそう。男性は気にしないところですね。
結局相手の気持ちになって考えることがすべて
これはすべて相手の気持ちになって考えているかと言うことにつきます。特にセックスについては教えてもらえることも少ないですし、慣れていなくてもちょっとかっこつけようとなれているんだぞというオーラを出そうと自己流だったりAVを見て商業的なだけで女性のためを思っていないセックスをしてしまうのですね。
でも、わからないじゃんという話だと思います。そこで著者は相手に聞けばいいと言います。女性に聞いてもそういう意見も返ってくるそうです。ですので思い切って聞いてしまうのはアリということです。気遣っていることも伝わってよいのかもしれません。
そしてセックスレスの夫婦が日を決めてセックスをすることを約束事(!)にしたことで夫婦仲が劇的に改善したという例もあるそう。なかなか言い出すのは難しいですが、不仲の解決方法の一つにはなるのですね。不仲な状態でそういった状態に持って行くのも難しそうな気もしますが…。
人間の行為の中でもっとも原始的である行為の一つですから、そこをどれだけお互いのことを考えられるかというところに実は人間関係のすべてが詰まっているのかも知れません。対極にありそうな仕事上の付き合いでも、相手の立場に立って考えること、相手がやりやすい状況を作ってあげることなどは円滑なコミュニケーションや仕事の進捗のためには必要なことです。
人間の求めることはどれだけ関係が複雑になったとしても同じ根っこを持っているのでしょう。「セックス」と題されたこの本を本屋さんで手に取るのは少しハードルがたかいかもしれませんが、今時は電子書籍でも、ひいらぎやのようにオーディオブックでも、そして単純に通販でも簡単に触れることができます。
「人の心を理解する」という視点で本書を読んでみることはとてもいいかもしれません。
なお、オーディオブック配信サービス – audiobook.jp でのナレーターは著者の一徹氏が務めていらっしゃいます。暖かい声でほっとしますよ。
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